武蔵野はるか:2006 

        「武蔵野はるか」の記録
        「彼岸花の咲く野」の地図
    
             ○に十の字を赤く書いた印のところが撮影地です。
     彼岸花の自生地:埼玉県坂戸市森戸(2006/09/20)

        ヒガナバナの咲くはてに
    
 
  あれほど暑かった日々も、9月の声を聞くと嘘のように涼しくなり、秋も半 
 ば過ぎになってしまいました。あれ程鳴いていたセミの声も、わずかになりま
 した。
  秋の一日、思い立って、ひとり気の向くままに東武越生線西大家駅にほど近
 い田圃を歩いてきました。誰もいない田圃ですが、ときどき近隣の自動車が、
 「うろんな奴が居る」と言いたげに通り過ぎていきます。          
  また、自転車のご婦人が田の中を近道するらしく、過ぎていきます。何気な
 く、顔を上げると、黄に稔った稲田の先に、まさしく村のはずれのお地蔵さん
 の祠があり、その前に額づいて一心に祈る人の姿がありました。稲田のあるよ
 うな環境では、人の心もまだまだ奥ゆかしいのだと思いました。お子さんを亡
 くされた方なのでしょうか。
  後ろ姿が見えているだけですから、若い方なのか、老いた方なのか、判然と
 はしません。その後ろには、燃えるように赤々と彼岸花が道沿いに咲いていま
 す。
  刈り田の中や、草の茂った畦に彼岸花を見たり、疣草を見たり、はたまた、
 茂みにマルバルコウやアレチウリを眺めたりしながら、ひとしきり時を過ごし
 て駅の方へ戻ってきました。  
      

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 (1)ヒガナバナの花(1)
    
      森戸橋:2006/09/20撮影:Nikon D70 ,AF-5 NIKKOR 18-70mm使用

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     (2) ヒガナバナの花(2)
    
   小田がけには刈り取った稲が掛けられていた。この田の周辺はみな彼岸花です。

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 (3) ヒガナバナの花(3)
    
   田圃の畦には彼岸花が群がって咲いています!

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 (4) ヒガナバナの花(4)
    
   彼岸花の花:坂戸市森戸で 

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 (5) ヒガナバナの花(5) 
    
  彼岸花:坂戸市森戸で!  

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 (6) ヒガナバナの花(6) 
    
   彼岸花咲く里:坂戸市森戸で。   

今では田圃は高麗川と向こうに見える里の家々のうしろまでのわずかな
面積しかない。その向こうまで、膨張した都会が容赦なく押し寄せてき
ている。森を潰し、畑を潰し、田圃を埋めて家を建てている。食糧難が
時間の問題だ、というのに政治家も官僚もそして市民も何も感じない。

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 (7) ヒガナバナの花(7)
    

    ああ、もう稲刈りがはじまる! 坂戸市森戸で。  

この稲の品種は、私の知らないものだ。ノゲがあるのだ。戦争が終わっ
た頃「愛国」という品種が栽培されていた、それに似ている。この品種
は多収穫品種の「農林24号」に駆逐されて田圃から姿を消している。そ
の「農林24号」は、「農林26号」に駆逐された。今、もてはやされてい
る「古代米」などは、その「愛国」という品種によく似ているのだが。
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 (8) ヒガナバナの花(8) 
    
   満々と水をたたえた高麗川のながれ。 

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 (9) ヒガナバナの花(9)
    
    田の畦を赤く染める彼岸花の花。毒草だが澱粉は食用になる。  

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 (10) ヒガナバナの花(10) 
     
    イボクサの花:坂戸市森戸で。  

稲刈りの終わった田圃ではイボクサの茎が伸び、先端に白い花をつけて
いる。この花はツユクサの仲間である。この汁をイボにつけるととれる
ところから、こういう名で呼ばれてきたらしい。

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 (11) ヒガナバナの花(11)  
     

    イボクサノ花:坂戸市森戸で。 

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 (12) ヒガナバナの花(12) 
     

    畦に這うアレチウリとマルバルコウソウ。  

   

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  作品集「武蔵野はるかに」
  制作・写真:大森孟(森林インストラクタ−/環境カウンセラ−)      
  2006/09/20